皆様、こんにちはHR Connectの久野でございます。
これからHPのお知らせを通じて、キャリアや人材に関するコラムを発信していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
第一回は現在話題の「キャリアづくりの教科書」の内容に触れながら、皆様と一緒にキャリアということについて考えたいと思います。
※本の概要を簡単にまとめ、説明していきたいと思います。
<キャリアづくりの教科書 章別概要>
■はじめに:「人」が持つ可能性は、こんなもんじゃない
著者は京都大学を卒業後、大手戦略コンサルティング会社に就職し、様々なプロジェクトに従事した後、起業。
そうした中で、大手戦略コンサルティング会社時代の企業再生等のプロジェクトを通じて企業再生に成功してきた。
その一方、企業体質を改善するため入社以来、一貫して真面目に一生懸命会社につくしてきた多数の「中堅社員」を切らざるおえない状況に直面し、その人たちは転職市場にさらされ、ほとんどの人が希望に沿う進路が採れなかったことを知った。
「真面目に働いたのに報われない」
この状況は、社員にとって会社の方針に従って懸命に働いたことが「市場価値」を高めるものでなく、会社都合であることで引き起こしていると本書で言及されている。
「会社と個人の幸福が一致しない構造」つまりこの「人の可能性が活かされない」構造を本気で変えるため、また、変わりゆく時代の中で必死に働く人たちの、迷わないための「地図」として、著者は本書を執筆した。
■第一章:私たちはどんな時代を生きているのか(「キャリア3.0」時代の本質)
まず著者は現在の我々の取り巻く環境がどうなっているのか?「キャリア3.0」という考え方を使い説明している。
キャリア1.0~3.0の変遷は以下の通りである。
・キャリア1.0 ⇒ 「川下り」
終身雇用 :会社が決めた道に適応していけば、未来は保証されていた。
・キャリア2.0 ⇒ 「山登り」
終身雇用の崩れ:転職等を通じて自ら登る山(企業)を決め、山頂を目指し進んでいく。
・キャリア3.0 ⇒ 「旅(ジャーニー)」(キャリアジャーニー)
「誰かに決められたルートを歩むだけ」のキャリアから自分で選んで選択する「旅(ジャーニー)」のようなもの。
その構成要素は以下の4つである。
構成要素1 目的地 :自分がどんな性質や思考を持った人間なのかを知り、理想の職場・業務内容を思い描くこと。
構成要素2 武器 :思い描く目的地に対して、どういう準備(スキル、語学力、仲間)をして自身の価値を高めるかを考えること。
構成要素3 ルート :思い描く目的地に対して、「転職」「独立・起業」「社内でチャンスを掴む」などの意思決定すること。
構成要素4 終わりなきプロセス:キャリアジャーニーは「転職」「独立・起業」「社内でチャンスを掴む」などの意思決定1回で終わるのでなく、どこまでも続いていく。
上記の考え方を踏まえながら、「キャリア3.0」の環境変化について触れる。
<「キャリア3.0」の環境変化>
「キャリア3.0」の環境変化は大きく5つのカテゴリがあり、以下の通りである。
変化1 会社との関係性 :「1社」でなく「複数社」で働くことが前提に
※これからは変化を求められる会社・事業・組織でないと生き残れず、その事業の変化に応じて求められる人員が変化するため、入れ替えや適正化が以前に増して起きるため。
変化2 価値のありか :会社の「看板」から「個」へ
※「看板:どこの会社にいたか、いるか」より「個人:個人として何をなしてきたか?なせるかの」が問われ、求められていく。
変化3 働き方 :「組織」ではなく「目的」ありきに
※社会全体の流れとして、「組織への所属ありきで、次に、何を、何のためにやるか(目的)を決める」から「目的の実現ありきで、有機的に組織がが生まれていく」へ構造が逆転する。
変化4 キャリア形成方法:PL型キャリアからBSキャリアへ
※自分の「いまできること」だけに注目して目先の報酬最大化を狙う(PL型キャリア)のではなく、自分の「いまできること」に他の力を借りて、チャレンジングな機会を掴み、自分の幅を広げ、成長することを目指していく(BSキャリアへ)変わる。
変化5 学び続ける :戦略的学習力
※キャリアにおける戦略は「代わりの利かない人材になること」。学ぶこと自体を目的かせず、何のために、どこを目指すかを明確にし、学びをアウトプットし効果を最大化することが大切になっていく。
このような時代にまずは仮でもよいので、目指す先を定め、自律的に道を選んでいくのが「キャリアジャニー」。
皆様、「キャリアづくりの教科書」の「はじめ」と「第1章」についてまとめさせていただきました。
今回は以上となります。次回は第2章「自分自身を言語化する」について取り上げたいと思いますのでよろしくお願いします。